パリの3つ星レストラン・ギー・サヴォアのスタージュで私が配属させてもらってたのは
ポワソン(魚の部署)
ダヴィッドに呼ばれて
「ユカリ。いまからミッションを与える!この玉葱を絞り機にかけて!!」
「了解!!」
大げさに笑いを交えて与えられた玉葱ミッションは以外と危険で
「玉葱の汁が目にすっごくキツイから、痛くなったら逃げるんだよ!!!」
と、大量の玉葱を抱えて向かう私に、何度も言ってくれる周りのみんな。
玉葱を機械で搾りはじめると玉ねぎの「イタイイタイ汁」が霧のように飛び出します。
確かにこりゃ危険なミッションだ。
「大丈夫?耐えれなくなったら、いつでも逃げ出すんだよ!」
と、ギモンが心配して何度も様子を見にきてくれます。
「わっ!!ユカリ!!なんて危険な仕事!!無理しちゃだめだよ。」 と、ボンジャマン。
「笑。大丈夫。あと少しだから。」
いつも助けてもらってばかりのアントワーとダヴィッドの事を思うと、不思議と目が痛くないのです。
さっさと終わらせて持って上がろっと。
普段は切れない包丁で玉葱1つ切るだけで、涙が止まらなくなるのに改造人間にでもなったか???
週末に玉ねぎを2個切ったら、涙が止まりませんでした。
「痛い~~~~っ もう!!」
普通の人間のままでした。
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