休憩時間になると、みんなレストランの通りで外の空気を吸います。
私はいつもその間じ~~~っと自分の手を見るのが習慣。

「指の先。傷だらけだね。どうして?」 と、隣に座ってる仲良しボンジャマン
「魚の下処理をするときにいつの間にか傷ついてるの。血は出ないんだけどね。」
「どんな魚で?」
「BAR(スズキ) TURBOT(王様ヒラメ) TURBOTTIN(30センチヒラメ)のエラをとるときにキバみたいなのが刺さるの。」

*写真がTURBOTチュルボ(ヒラメの王様)。
日本製のペンがツマヨウジの様に小さく見えます。
「まだ 痛いの?」
「ううん。最近は痛くはないよ。」
「慣れた?」
「うん。慣れてきた。ボンジャマンの手は?見せて。」
「ムッソン(小さなキノコ)の処理で指先が黒いよ。笑」
「ほんとだ。笑」
「これがスタージュ生の手だよ。笑」
「そうだね。笑。・・・・じゃあ、シェフ・ドゥ・パーチ(部署の主任)の手は??ギモン~ 手、見せてぇ~~」 写真のピースしてるのがギモン。
「俺の手? こんなの」
「あ・・・・なんでシェフ・ドゥ・パーチの手は綺麗なの?」
「笑 なんでかって?!手が汚れる仕事をせずにボンジャマンにしてもらってるからだね。だめだね。笑」
「そっかぁ~ 笑」
ギモンは時間があればいつもボンジャマンに頼んだ仕事を手伝ってるし、その野菜の処理よりよっぽど大変な6畳はある冷蔵室の掃除を一人で進んでしてました。
いつも自分は誰よりしんどい仕事をしてるのに、スタージュ生には大変な仕事をさせようとせず、一緒に働いたわけじゃないけど何度も私を助けてくれ、アントレ・ショのスペシャリテの作り方も何度も教えてくれました。
そうそう、休憩時間に通りの向かいで休憩してるジュリアンとケビン達を見ながら彼らのちょっと下品な口調を真似しはじめました。
「ぷっ・・・笑」 私
「何で笑ってるんだい?ユカリ?」
「だって~~ それ、ジュリアンでしょ?!似てる~~~笑」
「いつもあいつらはこうだ。まったく・・・下品でしょうがない・・・やれやれ」
と、言ってました。
仕事が綺麗で紳士なギモン。
ポワソンの二人の他に尊敬するのは、ギモンです。
copyright © hataji 2006. All rights reserved