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パリ3つ星レストラン・ギー・サヴォアでスタージュ中の私が配属してもらってるのは
ポワソン(魚の部署) 夜のサービス中に急いで降りてきたアントワー(ポワソン)。 「いますぐチュルボ・タン(30センチのヒラメ)を処理して!」 そう言ってまた走って厨房に戻っていきました。 予想してたより多くチュルボ・タンが出たようで、厨房にはもうチュルボ・タンが残ってない様子。 ハラハラしながら急いで処理します。 今注文がきたらどうしよう・・・あと10分はきませんように・・・ 内臓・目・エラだけでなく、全ての血管・内膜も残さず取りさらわないといけません。 ほんの1本の血管だって、臭みの原因になるからです。 もうすぐ終わりかけというときに 「ユカリ!チュルボ・タン2匹厨房に持ってあがって!!」 「ウイ!」 え!!!! 2・・2匹?!! 1匹がやっと終わりかけたとこなのに・・・と、横の冷蔵庫をみると すでに処理したのが1匹いました。 急いで今してるチュルボを終わらせたその時 走って取りにきたアントワー。 「ありがとう」 そのままチュルボを持って走って厨房に戻りました。 「アントワー!!チュルボ・タンまだか?!!」 と怒り気味のスーシェフの声 「今向かってる!!」 と、アントワーが叫ぶ声 あと20秒早く終わってたらアントワーに来てもらわず自分で届けれたのに・・・ もっともっと早くでも手を抜かずに出来なきゃダメだ。 そう思いながら最後のチュルボを処理してたら 「大丈夫? ユカリ?」 と、ギモンが心配してきてくれました。 ギモンは温かい前菜の主任だから、夏の時期は注文が少ないので、こうして地下で一人で仕事してる私をいつも助けてくれます。 それから必死でチュルボ・タンを終わらせようとしてたら・・ 「aller! ユカリ」 と、明るい声。 ダヴィッド(ポワソン)がさっきのチュルボ・タンをもう料理し終わって、様子を見に来てくれたのです。 「ごめんなさい!!!」 すぐ出た言葉です。 「ん?! 何で謝ってるの?」 びっくりしてるダヴィッド 「だって!私、早い仕事が出来てない!!」 「間に合ったよ。ちゃんと。」 「アントワーにもダヴィッドにも迷惑かけてる、、、、ごめん。」 自分が悔しくて、でも手を休めずに言いました。 「何言ってるんだ。今はポワソンとして立派に仕事してくれてるよ」 と、優しい声でダヴィッド 「ダヴィッド・・・ありがとう・・」 さっきの私のトロさを責めもせず思いがけない言葉で目に涙が溜まりかけてぐっと我慢。 「ほら。これが最後のチュルボ?」 「うん。」 「他の仕事は終わった?」 「ホーレン草がまだちょっと残ってる」 「ホーレン草はもういいよ。チュルボが終わったら厨房においで。一緒に仕事しよう」 励ますためにわざわざ忙しいサービス中に来てくれたダヴィッド。 綺麗に掃除も終えて厨房に上がると、もう一人のスタージュ生・クロエがアミューズの仕事をしてました。 クロエはフランス人だから言葉に何も問題がない優等生。 4番目の若いスーシェフ・ジョン・マティウスはクロエがすることがなく、ぼんやり立ってたら、 「クロエ。盛り付けを手伝うんだ!」 と、アミューズのクロエを呼びポワソンのお皿であるオマール・ブイヨンを盛りつけさせようとしてます。 「いいから。クロエ、しなくていいからね」 と、慌ててダヴィッド 「できるヤツにはやらせたらいいんだ」 と、フランス語がフランス人ほど話せない私に少しイラつき気味のジョン・マティウス。 クロエはスプーンを持ってどうしたものか迷ってます。 結局クロエはあっと言う間にダヴィッドとアントワーが盛り付けを終えてる横に立ってただけで、そのままアミューズのところに戻っていきました。 私がフランス語 ペラペラじゃないからだな・・・と、落ち込みつつ洗いものをしてたら 「なあ。アミューズがなんでポワソンに来るんだ?」 と 小声で不機嫌そうにアントワーがダヴィッドに話しかけます。 「知らん!」 ダヴィッドも不機嫌。 それから、 「おいでユカリ。このくらいまでしっかり煮詰めるだよ。そのあとソースにするんだよ。最初はここの高さまでJUSがあっただろ?」 と、チュルボ・タンのソースを丁寧にわかり易く説明してくれるダヴィッド。 サービス中でもイライラせず、いつも余裕で料理を仕上げていきます。 その横でアントワーが綺麗に盛り付けをし終わって笑顔でこっちを見てます。 ポワソンの二人は最高です! copyright © hataji 2006. All rights reserved
by paris-cordon
| 2006-07-27 07:05
| ギー・サヴォアでスタージュ
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